・通常更新はこっちをどうぞ。

・で。こっちを放っておくのもなんだし、そろそろ……ということで、近いうちに。

・超・不定期連載。人気投票支援投稿モノをベースに……じゃないかも。

・わりと内容的には嘘予告かも。

・と、言うわけでひっそりと開始。

Dawn of A New Day.

prologue


 ――小鳥の囀りが聞こえる。
 朝。
 目が、醒めた。
 なんだか頭がぼうっとして、やけに陽の光が眩しく感じる。
 時刻は、
「まだ、6時」
 そんなに日が昇っているはずはないんだけど、と心の何処かで思うけれど、思考は上手くまとまらない。
 それよりなんだろう、この眩暈。
 くらくら、する。
「ええ、と……」
 とりあえず落ち着こう、そう考えてゆっくりと昨日のことを思い出す。
 そう、昨日。
 昨日は初めて遠野くんと一緒に帰った。
 夕焼けに染まる街を歩いた。
 そして約束をした。
 大事な、とても大事な約束。
 それから。
 ――それから。
 ……ダメだ、思い出せない。頭の中にまるでもやがかかったみたい。
 それに、ヒドく寒い。肌に触れる空気じゃなくて、身体の奥底が。
 風邪でもひいたのかな、と思いつつ階下へと向かう。


「おはよう」
 お父さん、お母さん、と言おうとして、その姿がないことに気づく。
 居間は一面に何かがぶちまけられ、前衛芸術のようなガラクタがあるだけ。
「……あれ?」
 そして、とても甘美な香り。

サビタテツノニオイ。

 何か大事なことを忘れているような気が、する。
 そう思って何気なく下ろした視界に入ったのは、自分の手。

 アカイ。

 まるでそれは。
「あ、そうか」
 思い出した。

「わたしが」

 何かが、砕けた。

「殺しちゃったんだ」

 硝子のように。

「く……は……はは……はっ……」

 ゆらりと世界が反転する。

「はははっ……あははは」

 そこにあるのは『死』。

「はっ……」

 おかしいのかかなしいのかくやしいのかさみしいのかたのしいのか。
 ぜんぜん、わからなくて。
 なみだがでた。

 窓の向こう、何処か遠くにある世界から、小鳥の囀りだけが聞こえる。



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